前立腺肥大症について
前立腺とはどのような働きをしているのでしょうか?

男性にだけある臓器で前立腺液と睾丸より出た精子が一緒になり精液となります。前立腺液は精子の栄養源といわれています。

なぜ、前立腺は歳をとるとおおきくなるのでしょうか?

前立腺にはテストステロン(男性ホルモン)とエストロゲン(女性ホルモン)が相互に働いており、このバランスが崩れることにより前立腺の間質が増えて前立腺が肥大するといわれています。
前立腺が肥大しないように、予防できますか?

テストロン(男性ホルモン)を減少させるようにすれば良いといわれています。完璧な予防法ではありませんが以下のように日常生活を守ることでも有効な治療手段であります。
- 毎日40度前後の入浴で体を温める。
- おしっこを我慢しない。
- 長時間の運転は避ける。
- 長時間、デスクワークや座り仕事は避ける。
- アルコールや刺激の強い香辛料を控え十分な睡眠をとるようにする。

前立腺が肥大すると、何故排尿する時間が長くなったり、夜間に尿が出にくくなったりトイレ回数が増えたりするのですか?

前立腺は膀胱の出口にありますので前立腺が肥大すると尿道が狭くなり尿の出が細くなり残尿も増え回数も多くなります。夜間は尿が膀胱に溜まりすぎて膀胱の筋肉が伸びきり尿が出にくくなるのです。
排尿にどのような症状がどの程度出たら医師にかかった方がよいのですか?
前立腺肥大症の診断・検査について
前立腺肥大症が疑われる場合、どのような検査をうけるのでしょうか?

超音波健診、血液検査、直腸診の検査をするだけで、ほぼ前立腺肥大症かどうかの診断がつきます。

血液検査では何を調べるのでしょうか?
前立腺肥大症の治療方法について
前立腺肥大症は薬でも治す事はできますか?

症状を軽くすることはできますが完全に治すことはできません。しかし抗男性ホルモン剤や女性ホルモン剤を使用したりして前立腺を小さくすることはできます。
前立腺肥大症は薬でも治りますか?

症状を軽くすることはできますが完全に治すことはできません。しかし、抗男性ホルモン剤や女性ホルモン剤を使用したりして前立腺を小さくすることはできます。

どんな内服薬があるのですか?

大きく分けて4種類の治療薬があります。
- アルファーワンブロッカー
- 抗アンドロゲン剤(抗男性ホルモン剤)
- アミノ酸製剤
- 植物エキス剤・漢方薬
などがあり、それぞれ特徴があります。薬物療法は初期の症状の改善には効果的です。
男性の生殖機能に必要な臓器である前立腺を手術すると、男でなくなるのではないですか?

そんなことはありません。しかし高齢者は精神的なものが加わって手術を契機にEDになることもあります。また、精液が出なくなるためにEDになったと勘違いする人もいます。

手術で排尿の症状はどのくらいよくなりますか?

TUR-PではIPSS(国際前立腺症状スコア)もQOL(生活の満足度)も尿の流れもおどろくほどよくなり、超音波検査上でも前立腺は縮小します。頻尿や夜間頻尿の回数も少なくなります。90%はよくなります。

前立腺肥大症のセルフケアについて
尿意があるのに尿が出なくなった時にはどのようにすればよいのでしょうか?

前立腺がある程度大きくなると膀胱に残尿がたまるようになり、放置すると残尿感はますます増え、ついには尿が出なくなります。これが尿閉です。こうなってしまったら直ちにカテーテルにて尿を排泄させる必要があります。泌尿器科専門医か救急病院に急いで行く必要があります。
避けた方が良い食べ物はありますか?

刺激の強いもの、塩、コショウ、カラシ、ワサビ等は多く摂らないことです。アルコールも摂りすぎないようにしましょう。

水分の摂り方で気を付けることはありますか?

内科の先生は、寝る前にコップ1杯の水を摂りましょうといいますが、高齢者はホルモンの働きで朝方に腎臓から尿が多く出ます。
このため朝方に3回も4回もトイレに行く人が多いのです。したがって水分を夕食までは多く摂り、夕食後には水分を控えましょう。
前立腺がんについて
前立腺肥大症の人は前立腺癌になりやすいのですか?

前立腺肥大症だからといって前立腺がんにはなりません。前立腺肥大症は日常生活で肉やミルクを摂る人に多く、前立腺がんは遺伝的な要素が強く、また性的に旺盛な人、即ち男性ホルモン(テストステロン)を多く出す人に多いとされています。
前立腺癌になりやすいのは何歳くらいからでしょうか?

50歳くらいから前立腺癌になりますが、なりやすい年齢は70歳を過ぎてからです。高齢になるほど増えます。

前立腺癌にはどのような症状が出るのでしょう?
前立腺癌には初期の症状がないのが特徴です。前立腺肥大症と同じく尿が出難い事や夜間頻尿などが起こってきます。
前立腺癌は早期発見されることが多いのでしょうか?

前立腺癌の診断には血液中のPSA(前立腺特異抗体)を測定するようになり、早期に発見されるようになりました。 二次検査として行われる直腸診や超音波検査、MRI等で更に早期発見されるようになりました。
前立腺癌は予防できますか?

前立腺癌を完全に予防することは出来ませんが、米国における前立腺癌予防のための食事のガイドラインによると、適正体重を保ち脂肪をとりすぎないようにし、野菜、果物を摂取し、バランスの良い食事をとることがすすめられています。

手術について・その他
前立腺全摘出術は男性機能には影響しないのですか?
手術による後遺症はないのですか?

確かに根治的前立腺全摘術を受けると勃起機能障害(ED)を起こす可能性があります。いろいろの報告がありますが、EDになる可能性は50〜80%といわれています。当病院の成績でも年齢にもよりますが、必ずしも良い成績ではありません。また、根治的前立腺全摘術の後遺症として「尿失禁」があります。当病院での成績では1年後では全然もれない人が72%、力を入れた時などに杯半分程度ののモレが23%でした。
前立腺癌の発見で最も大切なことは何ですか?

50歳を過ぎたらPSAを年に一度は測定するようにしてください。PSA検査は今ではどこの内科、外科でも気軽に検査できます。検査自体は1時間程度で結果がでます。

前立腺がんにならないためにはどんな食生活が必要ですか?

次のような食事をしましょう。
- 動物性脂肪・コレステロールの多い食品を減らす
動物性脂肪やコレステロールを多く含む食品を多くとる欧米では、前立腺がんによる死亡率が高いことが知られています。 - EPA(エイコサペンタエン酸)を含む魚を多くとる
魚をよく食べる男性のほうが、魚を食べない男性より前立腺がんになる人が少ないといわれています。 - ビタミンE
植物油に多く含まれているビタミンEには前立腺がんになるのを防ぐ作用があると考えられています。ただし、植物油には「前立腺がん」を悪化させる成分も含まれているので摂り過ぎはさけましょう。
この他に、Β-カロテン、ビタミンDも、前立腺がんをさけるために良いといわれています。基本的には、いろいろな食品をバランスよく食べることが大切です。





